「軽」がホンダを変える、クルマ作りを抜本改革

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開発体制もグローバルモデル重視型だった。栃木県にある本田技術研究所の開発センターに開発を集中。その特徴は一言で言うと「箱単位」。開発チームは1車種ごとで独自性が強く、横の連携は少ない。チームもその車の開発が終われば解散する。1車種を徹底的に作り込むことで、グローバルで競争力を持つ車作りを行ってきた。

しかし近年、これらの強みが弱みに変わりつつある。世界で多様化するニーズに応えられなくなっているのだ。開発が栃木に一極集中するため、どうしても対応が一歩遅れる。

特に弊害の出ているのが、新興国市場。新興国では、品質は中庸でもより廉価な商品が好まれる。先進国の商品をそのまま持ち込んでももはや通用しない。現在新興国市場は世界のおよそ半分を占めるまでに成長しているが、ホンダの世界販売台数に占める新興国の比率は約37%。一方、ライバルの日産自動車のそれは約5割だ(図)。


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