大ヒットを生み出す「極端すぎる消費者」たち 「そこまでやるか」がマーケットを作る

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「極端な消費者」に注目が集まっています(写真:KAORU / PIXTA)

前回前々回の記事では外食と中食をテーマに、行動観察がビッグデータでは見えない重大な気づきをもたらし、ヒット商品を生み出すきっかけをつかむ強力な手法であることを紹介しました。

今回は「誰の」行動観察を行うのがよいかについて。漠然と信じられていた常識を覆し、大ヒットにたどり着くためのヒントをくれる「エクストリームユーザー」についてご紹介したいと思います。

12種類もの柔軟剤を使い分ける女子

ここ数年、柔軟剤で香りを楽しむ消費者が増えてきましたが、香る柔軟剤が日本のマーケットを席巻する前に、筆者は消費者への訪問観察調査(ホームビジット調査)で、そのニーズを感じたことがあります。

ある女性は、たくさんの柔軟剤を使い分けていた

ご自宅で洗濯機の周りを見せてもらったところ、収納扉の向こうに色とりどりの柔軟剤のボトルが並んでいたのです。実にその数12種類。

なぜこんなにたくさんの種類の柔軟剤が必要なのか疑問に思って尋ねると、彼女はシーツはAという香りの柔軟剤、バスタオルはBという柔軟剤、セーターにはCという柔軟剤という具合に柔軟剤を使い分けるからだと答えました。まだ日本製の香る柔軟剤がない時代でしたから、彼女はあちこちから海外ブランドの香る柔軟剤を買いそろえて使っていました。

「これだけたくさんの柔軟剤を買いそろえるとおカネがかかりませんか?」と聞くと、「数多くの香水をそろえようとすると数万円の出費になるけれど、柔軟剤ならば1本数百円の出費で済みます。それにいろいろな香りの柔軟剤をそろえておくと、洗濯をするときに今日はどの香りにしようかと考えるだけで楽しくなるんです」と答えました。彼女は独身ひとり暮らし。単なる作業になりがちな洗濯という家事を、自らの発想で香りを楽しむというエンターテインメントへと変えているわけです。

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