ファーウェイは先端半導体の入手を阻止しようとしたアメリカ政府の制裁を克服し、2023年8月に5G(第5世代移動通信)に対応した新型Mateシリーズを約2年ぶりに発売。2024年4月には同じくハイエンドの「Pura」シリーズ(旧Pシリーズ)も5Gに対応させ、「ダブルハイエンド」戦略を復活させた。
その後、ファーウェイは中国のハイエンドスマホ市場で(いったん失った)シェアを急速に取り戻しつつある。
市場調査会社IDCのデータによれば、メーカー希望価格が600ドル(約9万1900円)以上のセグメントにおいて、2023年1月から9月までの期間の市場シェアはアップルが61.8%、ファーウェイが21.4%だった。それが2024年の同じ期間では、アップルの市場シェアが52%、ファーウェイが30.7%となり、差が20ポイント近く縮まった。
ハイエンド市場でシェア拡大
別の市場調査会社カナリスのリポートによれば、同じく600ドル以上のセグメントにおいて、ファーウェイは2024年7~9月期に33%の市場シェアを獲得。その後もシェアを伸ばし続けているという。
「ハーモニーOSネクストと折り畳み式スマホの投入により、ファーウェイに対する消費者の注目度とブランドイメージが高まった」。カナリスは背景をそう分析した。
同じくカナリスによれば、中国市場で7~9月期に販売されたスマホに占めるハーモニーOS搭載機(旧バージョンを含む)の比率は17%に達し、前年同期より3.2ポイント上昇した。
ファーウェイ独自のOSとハードウェアの組み合わせ(による高い利便性)は、ユーザーが競合他社のスマホに乗り換えるのを防ぐ「エコシステムの垣根」の役割を果たしていると、カナリスでは見ている。
(財新記者:劉沛林)
※原文の配信は11月26日
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