ベトナムの超人気ピザ4P’s日本上陸までの道程 「ピザで世界に変化を」日本人が40店舗を経営

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Earth to People バーニャカウダー
「Earth to People バーニャカウダー」(1980円)。野菜に合わせる自家製フムスとアンチョビソースはいずれもやさしい味わい。フムスに味噌が使ってあるのも面白い(撮影:尾形文繁)

東京店のコンセプトは、日本で解決していくべき課題「幸福度の低さ」に焦点をあて、「Earth to People -Oneness-」となっている。各国の店舗の中でもとくに、生産者、料理をする人、デザイナーなど、人々のつながりを感じられる料理や空間、体験が提供できるようつくったのだそうだ。

食べ物を育てる地球や、作り手とのつながりを感じられる取り組みの1つとして、「食べる瞑想」という音声ガイダンスのプログラムも取り入れられている。

鮭の西京焼きと4種のきのこ
上半分の「鮭の西京焼きと4種のきのこ」。サーモンと味噌のピザはベトナム店でも人気とのことだ。東京店のピザは西京焼きにした深みのある鮭の味がアクセント。下半分の「炉端シーフード」は獲れる魚介によって都度組み合わせが異なる(撮影:尾形文繁)

デザインは日本、制作はベトナムの家具職人

ユニーク、かつ国を超えてのつながりが感じられるのが木製のいすだ。デザイン、監修は立川にある田中デザインプロダクトが担当。ベトナムに自生するタマリンドやケイジャンウッド、ダナン近郊産のベトナムアカシアなどを使用し、丸みのあるフォルムのしっかりしたいすをデザインした。実際に制作したのはベトナムの設計事務所。ベトナムの家具職人が中心となり、日本の技術を活かして難しいフォルムを再現したそうだ。

ベトナムの木材を使い、日本とベトナムを技術で結んだいす。店内にある物品はすべて作り手と顔を合わせ調達されている(撮影:尾形文繁)

こうした取り組みには、技術や知恵が国を超えて相互に影響し合い、また新たなアイディアやイノベーションが生まれる予感も感じさせる。

以上、非常にコンセプチュアルなブランドで、メッセージにも大いに賛成したいのだが、気になるのがお金のことだ。

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