ベトナムの超人気ピザ4P’s日本上陸までの道程 「ピザで世界に変化を」日本人が40店舗を経営
ターゲットは「イノベーター」と呼ばれる客層。それらの感度が高く、社会課題等への意識も高い層に訴えるブランドづくりを行うことで、口コミにより客層が広がっていくことになる。
さらに国ごとに伝えたいメッセージが異なるため、メニューやデザインなど、店のコンセプトを各国で変えるのがブランドの方針である。そのため新店舗展開は、チェーンの1店舗というより、会社を立ち上げるようなものだ。生産者それぞれと直接会い、食材ベースでメニューを開発。また家具などの調度も素材調達から行う。
その作業を一手に担当しているのが4P’s JAPANの久保田和也氏。ディレクターとして各国の店舗立ち上げを行うほか、日本法人の運営に携わっている。
東京店はPizza 4P’sのルーツがある国でもあり、世界的への影響度も高いことから、コロナ禍を挟み満を持しての出店となったそうだ。
東京店のみのオリジナルピザは6種類
では、東京店はどのような店となっているのだろうか。メニューから見ていこう。
12種類のピザのうち、東京店のみのオリジナルピザは6種類。一番人気が「すじ青海苔とおかひじき あさり」(2980円)だ。
青々とした見た目がインパクト大で、「面白そう、食べてみたい」と感じる人と、敬遠したくなる人に分かれそうだが、味わってみると、印象はいい意味で裏切られる。まず、苦味や青臭さといったものはまったくない。すじ青海苔やあさりなどの自然な旨みがピザの生地によく合う。それに、おかひじきのパリパリした食感が楽しさを加えてくれるのだ。
「季節のフルーツマリネとブッラータチーズ」(2580円)は、自家製チーズを使った前菜。自家製チーズはシグネチャーピザのチーズと同様、千葉の館山で放牧中心の酪農を行う「須藤牧場」の生乳から作られたものだ。食感がなめらかで味もクリームに近いので、フルーツともよく合う。今回は秋ということで柿が合わせてあった。
「Earth to People バーニャカウダー」(1980円)の野菜は、生のままや釜焼きしてあるものなど、素材により提供法を変えてある。
なお、ワインは日本、世界の70種類以上の自然派ワインをそろえている。栃木のココ・ファーム・ワイナリーのものなどはグラスでも注文できる。
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