ベトナム発「予約困難ピザ店」東京進出の舞台裏 Pizza 4P's設立「元IT系勤務」日本人夫婦の情熱
「日本食」ではなく、ピザで外食産業に挑戦
一般的に新興国で外食産業をはじめとした食にまつわるビジネスに参入することは、あまり得策ではないとされています。客単価が日本以上に低いことや、大勢のスタッフをマネジメントするのが難しいからです。
しかし、ベトナムで事業を成功させるという「情熱」とたしかなクオリティがあれば話は別です。
そのことを見事に体現しているのが「Pizza 4P’s」(社名は4P’s Holdings)です。店舗数は今やベトナムとカンボジア、そして2023年末に麻布台ヒルズにオープンしたPizza 4P’s Tokyo、インドにオープンしたPizza 4P’s Indiaを含めると36店舗に達しています。
ベトナムを代表する外食チェーンとなったPizza 4P’sを経営するのは、もともとサイバーエージェントで働いていた益子陽介さんと高杉早苗さん夫婦。2011年に益子さんが前職時代にベトナムでの投資事業を担当することになったことを機に同地の魅力に惹かれ、設立に至ったそうです。
それにしても、メディア事業やインターネット広告事業などを主軸とする前職とはかけ離れた外食産業、しかも日本食や寿司といった日本人の強みを発揮できそうなジャンルではなく、あえて「ピザ」に着目したのはなぜなのでしょうか。
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