子の才能の発見者である親がやってはダメなこと 親は子どもが生まれて初めて出会う人間である

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

この結果は逆に、教育者からの否定的な視線やメッセージは子どもにネガティブな影響を与える可能性があることを暗示してもいる。子どもの才能の発見者であり教育者である母親も、これと同じ影響を与えることができるのだ。

肯定的なメッセージを絶え間なく伝えてあげる

ある教育学者によれば、子どもは白紙の状態で生まれるという。だから白紙である子どもの脳は、親の教育次第でどうにでも変わるそうだ。また別の教育学者は、子どもは白紙状態ではなく、遺伝的に特定の気質を持って生まれるともいう。

この2つの主張のどちらが正しいかはともかく、親が子どもにとって「肯定的自己像」を作り上げる存在であることは明らかだ。「あなたは特別な子だよ」「ママはあなたのことが大好き」「みんなもあなたを好きになるはず」「頑張れば何でもできるよ」といった言葉を、子どもの心の底に届かせるのだ。

そうやって親からの肯定的メッセージを、子どもに絶え間なく伝えてあげよう。ローゼンタール効果を知らなくても、日常的に肯定的な言葉を聞いて育った子どもが高い自己肯定感を持った人に育つ事実はよく知られていることだ。

子どもに健康な自己イメージを持たせるには、存在するだけで愛されるという考えを植えつけてあげることだ。誰と比べることもなく、その子が存在すること自体が無条件に幸せなのだと親が考えていれば、子どもは自分自身を健康に受け入れることができるのだ。

観察者のもう1つの意味は、子どもの固有の姿を「才能」として認めることだ。そして、その才能が何であれ、誰がなんと言おうと揺らぎのない確信を持って守ってあげることだ。

「うちの子は気が弱すぎる」とか「活発すぎて乱暴かも」と心配することもあるだろう。また、欲がなく他のきょうだいに何でも譲る場合もあり、逆に自分の欲求を優先させて下の子をいじめる場合もある。他人から後ろ指をさされたり、のけ者にされることもあるかもしれない。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事