「4浪で上智合格」プロ野球の夢破れた彼の奮起 高校は野球強豪校、力の差を目の当たりに…

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地元に帰ってきてからは、毎日9~10時間程度の勉強をコツコツ継続したことで、着実に学力が伸びていきました。

「三単現のsの理屈や、アルファベットのLMNの順番すらわからなかったので、中学2年生のテキストを引っ張り出して勉強していた」と当時を振り返る鹿瀬さんですが、1カ月で中学2〜3年生の範囲を終え、ゴールデンウィークごろには高校1年生の範囲の勉強に着手することができました。

こうして1年で高校3年分の勉強をしたこともあり、1浪目のセンター試験では450/900点を記録します。この年はどこにも出願せずに受験を終えましたが、この結果が彼の中で1つの自信になりました。

「1浪目を終えて、『このままだと東大に行けないな』という感覚よりも、『いけるんじゃないか』という感覚のほうが上回りました。当時、東大合格者の合格体験記をネットで調べて見ていたのですが、高校1年生のときに受けたセンター試験の点数を書いている人の中に、50%を切っていた人がいたのです。僕は1年間でその数字を超えているから、大丈夫だなと思い、2浪を決断しました」

2浪目は予備校に通ったものの…

2年目の浪人では、東大に行くためには予備校に通ったほうがいいと判断し、駿台予備学校広島校に入りました。

しかし、そもそも学校のような環境で勉強することが得意ではなかったため、2カ月で通わなくなってしまいました。

夏からは前年と同じように宅浪で勉強した結果、センター試験は大幅アップの730/900点を記録。東大1本で出願し、念願の1次試験を突破できたものの、2次試験はボロボロに終わってしまいました。

「この年はとにかく知識を詰め込んで、東大の2次試験に進むことが目標でした。無事、足切り(1次試験)は突破できましたが、2次は記述の練習もしていないですし、リスニングや英作文なども全然対策していなかったので、余裕で落ちましたね」

東大は受験者に不合格者の中での得点順を「A~E」の5段階でランク付けしていますが、鹿瀬さんはいちばん下の「E」でした。それでも、根拠のない自信があったことに加え、東大以外には行きたくなったことから3浪を決意します。

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