ソニーが「KADOKAWA買収」で直面する3つの難題 クセの強い2社がタッグを組むのは簡単でない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「業界への影響は大きい。ソニーと大手出版社の関係が変わったり、業界内で合従連衡が進んだりする可能性がある」(マッコーリーキャピタル証券の山科拓アナリスト)との指摘もある。

これまでに築いてきた信頼関係を維持しつつ、KADOKAWAの持つアセットの価値を最大限引き出すためには、今まで以上に高度なバランス感覚が必要になるだろう。

シナジーを見通しづらい事業と、どう決着をつけるのかも大きな課題だ。KADOKAWAは2014年にドワンゴと経営統合し、それぞれの個性ある創業家、創業者が肝煎りで育ててきた事業を展開する。ゲームやアニメ以外に書籍出版、映画、ニコニコ動画関連サービス、教育事業のN高など、多岐にわたる事業を手がけるメディア・コングロマリットだ。

これらすべてをグループ内に残すのか、MBO(経営陣による買収)などを活用して外部化していくのかについても判断が求められる。

KADOKAWAは11月20日にプレスリリースで提案を受けていることを認めたものの、ソニーは一貫して「ノーコメント」(広報部)との態度を貫いている。多くの壁を乗り越え、めでたくゴールインすることができるだろうか。

梅垣 勇人 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

うめがき はやと / Hayato Umegaki

証券業界を担当後、2023年4月から電機業界担当に。兵庫県生まれ。中学・高校時代をタイと中国で過ごし、2014年に帰国。京都大学経済学部卒業。学生時代には写真部の傍ら学園祭実行委員として暗躍した。休日は書店や家電量販店で新商品をチェックしている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事