AirPodsの「補聴支援機能」で広がる新たな可能性 最も身近なイヤホンが実現する「機能」の意義

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では、この機能を強化したらどうだろうか? 遠くの音を聞く『超聴力』というのも実現するのではないだろうか?

AirPods Pro 2で、『ヒアリングチェック』してみよう

などと思っていたら、アップルがその機能を実装してきた。実装されたのは、『超聴力』ではなく、『音が聞こえにくい人をサポートする』というヘルスケア機能。

我々は若い時からイヤフォンで音楽を聞いてきた最初の世代で、大きな音で音楽を聞き続けると『イヤフォン難聴』という事態が発生すると言われている。我々は上の世代よりも早くから難聴になる可能性があるのだ。

実際に、難聴というのは初期には気付きにくいものらしい。健康診断で『ピーピー』という音を聞く診断はあるが、筆者はこれまであまり気にしてこなかったのだが、AirPods Pro 2の『ヒアリングチェック』を試したみた。

この機能は、iPhone(またはiPad)と組み合わせて使い、健康診断と同じような『ピーピー』という音が鳴ったら、iPhoneの画面をタップするという方法で行う。筆者も試してみたが、『ピーピー』という音がかなりかすかになる領域までテストされるので、かなり静かな場所でやらないと、周囲の音も気になると思う(ノイズキャンセリングがあるとはいえ)。最後には、自分の呼吸音なども気になるぐらいなので、テストは夜の自宅などで行うのがよいと思う。

異常があれば、『ヒアリング補助機能』が動作するのだが、筆者は『異常なし』という結果しかでなかったので『ヒアリング補助機能』のテストはできない。

筆者の結果。右が7dBHL。左が3dBHL。dBHLは「デービー・エイチ・エル」と読み、デシベルとヒアリングレベルを合わせた単位。若い健常な人のいちばん聞える状態を0dBHLとして、26dBHL以上を軽度難聴、41dBHL以上を中等度難聴とするという(筆者撮影)

そこで、AirPods Pro 2のこの機能をレポートするために、難聴の友人に協力をお願いすることにした。

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