AirPodsの「補聴支援機能」で広がる新たな可能性 最も身近なイヤホンが実現する「機能」の意義
現在、普段は左耳に医療器具としての補聴器を使っている。価格は約10万円とのこと。会話などは可能になるが、人の声の領域を強調して伝えるので、ツンツンした音になり長時間使うと疲れる面もあるとのこと。音程がズレて聞こえるので、警告音が警告音に聞こえなかったり、左右の聞こえる度合いが違う(右の方が聞こえにくい)ので、音の方向が分かりにくのが困る。たとえば、話しかけられた方向、クルマの来る方向が、音からわからないのは不自由だという。
飯塚さんに、『ヒアリング補助機能』を試してもらった
まずは、AirPods Proの『ヒアリングチェック』をしてもらった。
医療機関の診断(右耳が中等度難聴、左耳が高度難聴)と、同じ結果が出たことになる。
次に、『ヒアリング補助機能』を試してもらった。『ヒアリングチェック』をすると、iPhoneの設定画面に『ヒアリング補助機能』のボタンが現れ、それをオンにすると『ヒアリングチェック』で計測した検査結果に基づいて外部の音が強化されてAirPods Pro 2から聞こえるようになる。つまり、低音が聞こえにくければ低音を平常レベルになるように強調してくれるということだ。
そのスイッチを入れた瞬間の、飯塚さんの笑顔が忘れられない。
「おやおや? これはいいかもしれない!」
とにかく音質がいいし、両耳から聞えるのもいいそうだ。
「人によって症状は違うから、一概には言えないかもしれないけどね」とジャーナリストでもある飯塚さんは慎重に言う。「これは相当いいよ。補聴器は聞こえるように人の声の音域を強調するから、聞こえやすいんだけど、長時間使うと疲れるんだよね。これは、自然な感じに聞える。しかも、久しぶりに両耳から自然な感じに聞こえる。わー、欲しいなぁ。買おうかな。こないだ無駄遣いしなきゃよかった。これいくらだっけ? 3万9800円? 補聴器よりはだいぶ安いね」
と、笑顔で矢継ぎ早に語りかけてくれる。
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