AirPodsの「補聴支援機能」で広がる新たな可能性 最も身近なイヤホンが実現する「機能」の意義

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AirPods Pro 2の『ヒアリング補助機能』を使って笑顔になる飯塚さん。かなり快適なのだそうだ(筆者撮影)

数日間、日常生活でも使ってもらってから、あらためて感想を聞かせてもらった。

あまりに快適なので、半日ぐらい入れっぱなしにしていたりするという。

人との会話もスムーズになったし、日常生活でもさまざまな音が聞こえるようになって便利になったという。クルマを運転している時もウインカーの音がはっきり聞こえる、緊急車両のサイレンの音も方向がわかる。

※飯塚さんの聴力の場合、警報音などは聞こえるので法制度上、運転免許の取得維持などに問題はない。

従来は、Mapsのナビゲーションの声が周囲の音と区別が付きづらかったのだが、両耳から聞こえるようになると方向性がわかるようになって、運転しながらナビを聞けるようになったとのこと。同様に運転しながらの会話などもしやすくなったのだそうだ。

われわれは日常気付いていないが、左右の音が聞こえて音の方向性がわかる。方向性が分かることで周囲の雑音から、聞きたい音や声が浮き上がって聞こえる。方向がわかるというのはとても大事なことなのだ。

聴力の大切さを知る機会に

『ヒアリング補助機能』は、アップルのウェブサイトでは『軽度、中程度の難聴』をサポートするとのことだが、中等度、高度な難聴を抱える飯塚さんでも十分に効果があったようだ。もちろん、症状もいろいろだし、今後悪化しないのか? など対応が必要な場合もあるだろうから、医療機関の受診は大切。

しかし、「もしかして難聴?」というような、軽度の難聴の場合に、まずはチェックしたりするのにAirPods Pro 2は十分に役に立ちそうだ。

また、音楽の音の最大音量を制限することもできるし、 外部音取り込みモードの時に、難聴の可能性を高める85dB以上の音を制限することもできる(例えば、路線バスや地下鉄で約95dB、ライブイベント会場で約105dB)。これにより、日常から難聴になる可能性を下げることもできるのだ。

AirPods Pro 2を使っている方は、まずは一度『ヒアリングチェック』を試してみていただきたい。大丈夫だったとしても「この聴力を大事にしよう」と今ある聴力の大切さを再確認できるはずだ。

村上 タクタ 編集者・ライター

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むらかみ たくた / Takuta Murakami

iPhone、iPadなどアップル製品を中心に扱うガジェット・テクノロジー系編集者・ライター。カリフォルニアでのWWDCやiPhone発表会には2016年頃から継参加。趣味の雑誌の編集者として、’92年から約30年で約600冊の雑誌を作ってきた。バイク雑誌『ライダースクラブ』に携わり、ラジコン飛行機雑誌『RCエアワールド』、海水魚とサンゴ飼育の雑誌『コーラルフィッシュ』、デジタルガジェットのメディア『flick!』『ThunderVolt』の編集長を務める。HHKBエバンジェリスト、ScanSnapアンバサダー。バイク、クルマ、旅、キャンプ、絵画、庭での野菜作り、日本酒、ワインと家族を愛する2児の父。娘はロンドン、息子は台湾在住。

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