広告宣伝ゼロでも「SHIRO」が圧倒的支持得るなぜ OEMを経験したからこそ突き詰めたい"本質"

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「化粧品会社が作っている製品の中には、さまざまな原料メーカーから『当社で新しい原料を作り、実証実験も安全性も確認済みですので、是非、使ってください』と提案され、そのまま使ったものもあります。しかしうちは、まず原料そのものが、どこの誰が作ったものか、何にどう効果があるのかを、自分たちで突き詰めることにしているのです」(福永さん)

また、たとえば「ヒアルロン酸配合」といった成分表示は、ヒアルロン酸を一滴でも加えればできるそうだが、SHIROは狙った効果のための適正量を配合することに徹している。

化粧品雑貨のOEMを経験して決めたこと

SHIROらしさとは何なのだろうか。福永さんは「確固たる意志を持ったブランド」だと語る。企画、製造、販売のすべてを自分たちで手がけ、卸売りを一切やらないなど、シロとしての意志を貫いてきたのだ。

その意志の背景には同社の生い立ちがある。シロの前身は、北海道の砂川市で1989年に創業したローレルという企業。ハーブや石鹸の通販、ジャムやドレッシングなどの卸販売からスタートし、化粧品雑貨のOEMを手がけるようになった。

現在、会長を務める今井浩恵さんは、2000年、26歳の若さでローレルの社長に就いた。その後、2009年に自社のコスメブランド「LAUREL」を立ち上げ、2011年には、スキンケアの「sozai LAUREL」を起こして人気を集めた。

そして「自分たちが本当に使いたいものを作る」という意志を携え、2014年にOEM事業から撤退し、2015年に「LAUREL」を「shiro」へ転換。福永さんは2021年、代表取締役に就任し、今井さんと二人三脚でシロを率いてきたのだ。

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