上場廃止のスノーピーク「純利益99%減」の背景 在庫が余りすぎて安全性は「危険水域」へ
これに伴い、前期から運転資金(事業を継続するために必要になるお金)は85億円から117億円に約37%増加、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル。事業活動を行ううえで支払った現金が、在庫や売掛金などに形を変えて、再び現金として戻ってくるまでに要する日数)は170日から350日に増えており、資金繰りが苦しくなっています。
安全性は「危険水域」へ
負債の部をみると、増加した運転資金を確保するために、短期借入金が前期53億円から当期104億円に倍増しています。
これにより、短期的な安全性を示す流動比率(流動負債に対する流動資産の割合。比較的短期の資金繰りの安全性を表す)は、182%から143%に低下。
また、短期的な返済能力を厳密に示す当座比率(流動負債に対する当座資産<現預金、受取手形、売掛金、有価証券の合計>の割合)も98%から63%に低下しています。
大企業の平均は80%台であり、危険水域に向かって急低下しています。
さらに、自己資本比率は、48.8%から44.6%に4.2ポイント低下。骨格はまだ十分な太さがありつつも急激に細くなっており、今後さらに比率が低下しないか注視が必要です。
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