「あと、歩くと少しかかりますが、南桜井駅は“地下神殿”として有名になった首都圏外郭放水路の最寄り駅でもあるんです」(井野駅長)。放水路は東武トップツアーズが見学ツアーをやっている。その存在は知っていても、どこにあるのかわからない人は多いかもしれない。
そしてもう1つ、南桜井駅には大きな特徴がある。駅の構内が、ホームのある範囲を越えてだいぶ東西に長いのだ。駅の東で電車は江戸川を渡るが、そのすぐ手前近くまで。というのも、この区間のアーバンパークラインは単線だが、南桜井駅は構内を長くして半ば複線区間のようになっているからだ。
単線区間にある“複線”
ふつう、単線区間に設けられる駅は、駅区間だけが複線化して列車交換ができるようになっている。しかし、南桜井駅ではその複線区間を長くすることで、交換相手の電車がホームに入ってくるのを待たずして発車できるようになっている、というわけだ。
実際に乗車してみても、この駅のすぐ東側で上り電車と下り電車がすれ違う。単線区間だけど駅を広げることで、“交換待ち”の停車をなくす。それによって、単線ながら日中も10分に1本間隔の運転本数を実現している。
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