ホンダ「フリード」新旧比較で見るヒットの法則 ちょうどいいサイズ感はそのまま熟成が進んだ

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また、新型のホンダセンシングでは、壁などの障害物の見落としによる衝突回避・被害の軽減を支援する「近距離衝突軽減ブレーキ」も追加。渋滞路など車速65km/h以下で車線中央付近を走行するようステアリング操作を支援する「トラフィックジャムアシスト」、先行車や対向車を検知し、ハイ/ロービームを自動で切り替える「オートハイビーム」なども新しく採用され、安全支援機能はさらに向上している。

価格アップも最小限に抑える

フリード クロスターのサイドビュー
フリード クロスターのサイドビュー(写真:本田技研工業)

以上のように、新型フリードは、先代と比べ、装備の充実度はかなりアップしている。なお、新型の価格(税込み)は、250万8000円~343万7500円。先代の価格(税込み)は233万900円~321万5300円だったので、全体的にやや高くなっているのは事実だ。ただし、最新のハイブリッドシステムによる燃費向上のほか、各部の熟成、先進安全装備の充実度を考慮すると、新型は可能な限り価格帯を抑えた感もある。おそらく、「このモデルを絶対にヒットさせたい」というホンダの強い意気込みが、こうした価格設定となったのではないだろうか。

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先代のフリードは、自販連(日本自動車販売協会連合会)のデータによれば、2023年度(2023年4月~2024年3月)の新車販売台数で7万4681台を記録し、全体の10位にランクイン。モデル末期だったにもかかわらず、根強い人気を誇っていた。その新型も前述のとおり、発売約1カ月で月間販売計画(6500台/月)の約6倍となる約3万8000台を受注し、出足は好調のようだ。

自販連が調査した新車販売台数のデータによれば、その後も2024年8月の1カ月間で6990台(前年対比152.3%)、2024年9月の1カ月間で8943台(前年対比153.2%)を記録。いずれも対前年比を上まわっているため、発売直後では、市場から一定の評価を受けていることは確かだろう。

ただし、そうした人気がどれだけ持続するのかは、これからだ。フリードは、これも前述のとおり、「ホンダの登録車で一番の売れ筋」モデル。それだけに、新型が市場にどのようなインパクトを与え、人気モデルの座を維持できるのかなどが、今後気になるポイントだ。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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