ホンダ「フリード」新旧比較で見るヒットの法則 ちょうどいいサイズ感はそのまま熟成が進んだ

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なお、新型のボディサイズは、フリードエアーが全長4310mm×全幅1695mm×全高1755~1780mm。フリードクロスターは全長4310mm×全幅1720mm×全高1755~1780mmだ。両タイプともに、2代目から全長を+45mm延長。これは、ハイブリッド車を1モーター式から2モーター式のe:HEVに変更したことで、パワートレインが大型化したことに対応するためだ。ただし、フリード エアーは、先代と同じ5ナンバーサイズを維持。一方、フリード クロスターは、全幅をワイドにしたことで、5ナンバーだった先代に対し、新型は3ナンバーサイズの車体となっている。

大幅進化したハイブリッド車に注目

新型フリードに搭載されているハイブリッドシステムの概略図
新型フリードに搭載されているハイブリッドシステムの概略図(写真:本田技研工業)

新型フリードは、とくにハイブリッド車に注目したい。先代の1モーター式ハイブリッドシステム(スポーツハイブリッドi-DCD)から、走行用と充電用のモーター2基を装備する独自のe:HEVに変更されたからだ。

ホンダのe:HEVは、発進や市街地の低速走行時などはモーターのみで走行するEVモードを使用。加速時などはエンジンで発電し、モーターで走行するハイブリッドモードに切り替わる。さらに高速道路などでは主にエンジンの駆動力を使うエンジンモードで走行する。e:HEVは、これら各モードを状況に応じて使い分けることで、スムーズな走りと優れた燃費性能を両立することが特徴だ。

新型フリードの走行イメージ
新型フリードの走行イメージ(写真:本田技研工業)

とくに新型フリードのe:HEVは、コンパクトSUV「ヴェゼル」などに採用する新世代の1.5Lエンジンとe:HEVを搭載。エンジンの最高出力78kW(106PS)/6000~6400rpm、最大トルク127N・m(13.0kgf-m)/4500~5000rpmといったスペックもヴェゼルと同じだ。

なお、先代のハイブリッド車は、エンジンのスペックが最高出力81kW(110PS)/6000rpm、最大トルク134N・m(13.7kgf-m)/5000rpm。エンジンだけを比較すると、新型の出力やトルクが多少低い印象も受ける。ただし、走行用モーターに関しては、先代の最高出力22kW(29.5PS)、最大トルク160N・m(16.3kgf-m)に対し、新型は最高出力90kW(123PS)、最大トルク253N・m(25.8kgf-m)と圧倒的にパワフルだ。

とくに新型が採用するe:HEVは、モーターで走行するシーンも多いため、出力やトルクをかなり増大している。しかも、燃費性能(WLTCモード値)は、先代のハイブリッド車が19.8~20.9km/Lなのに対し、新型のハイブリッド車は21.1~25.6km/L。燃費の面で、新型はかなりの向上をみせている。

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