将来の骨折を防ぐ「骨ケア」30~40代から必要な訳 上皇后美智子さまも10月に右大腿骨上部を骨折

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さらに、骨を強くするには腸内でのカルシウムの吸収を助けるビタミンDが必要。しらす干し、いわしの丸干し、すじこ、鮭、うなぎ、干し椎茸、きくらげなどに多く含まれ、1日400~800IU摂取が推奨されている。

血液中のカルシウムを骨に取り込むことをサポートするビタミンKも、1日250~300μgの摂取が望まれる。納豆や抹茶、モロヘイヤ、ほうれん草などに多く含まれる。

これらの栄養素を積極的に取り入れながら、バランスのよい食生活を心がけることが大切だ。

ビタミンDは日光+サプリメントが○

なお、ビタミンDは実は食事から摂取するよりも日光(紫外線)を浴びることによって皮膚で作られるほうが体内にとどまっている時間が長く、効率よく摂取できることがわかっているという。

このため、適度な日光浴は骨の健康に欠かせないが、矢吹医師は「女性は紫外線による光老化(シミやシワ)を考えると、太陽に積極的に当たることは難しいため、ビタミンDをサプリメントで摂取することをお勧めします」と話す。

サプリメントによるビタミンDの摂取は日本骨粗鬆症学会でも推奨されている。ビタミンDにはいくつかタイプがあるが、吸収率がよいビタミンD3が望ましい。

■運動

骨のケアには定期的な運動も欠かせない。効果があるのは、有酸素運動と筋肉トレーニングの組み合わせだという。

「ウォーキングは週3回、それぞれ6000~8000歩以上だとよいといわれています。ポイントは、“息が切れるぐらいの速さで歩くこと”。散歩感覚でウォーキングしてもあまり意味がありません。当院では、少し速く歩くのとゆっくり歩くのを繰り返す『インターバル速歩』を勧めています」(矢吹医師)

誰でもできる筋肉トレーニングは、スクワットやプランク(うつ伏せになって腕とつま先で、浮かした体を支えるトレーニング)、腹筋など。筋肉トレーニングによって筋肉がつき、体をしっかり支えられるようになれば、バランス感覚も向上して転倒防止にもつながる。

有酸素運動と筋肉トレーニングは、それぞれを交互に毎日行うとよいそうだ。

もう1つ。骨は荷重による刺激が加わると丈夫になる特性を持っているため、かかと落としや縄跳びもお勧めという。

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