アイドルに限らず、路上ライブの問題点はどこにあるのか。
公共空間の利活用について研究している筑波大学の五十嵐泰正教授(都市社会学)に話を伺った。
「路上ライブはよく音量の問題が話題となりますが、新宿駅のような場所はそもそも騒音がすごく、実は音量は逮捕に至るほどの理由にはなりません。もっとも違法性が高い一番の理由としては交通の妨げになっているということです。これには2段階の考え方があります」
五十嵐教授によれば、この2つがある。
都市社会学教授の見解は?
平時の通行の妨げ。こちらは機材等で点字ブロックを塞いだり、通行人が通れないといった妨げになること。
緊急時に緊急車両が入れない状況であること。
今回の事件で言えば東南口の広場は区が管理する区道となる。その区道に無許可でアンプやミキサーなどすぐに撤去できない機材を置き、一定時間占有し、この2つどちらにも該当したことで道路交通法違反(道路不正使用)となったと考えるのが妥当だろう。
もちろんそれ以外の理由も多々考えられる。
すでに何度か注意を受けているのに続けている常習性や組織ぐるみであったことなど、さまざまあろう。
そのうえでこの東南口広場は国、新宿区が整備を進め、現在は観光案内所や飲食店などがあり各施設は民間事業者と連携しながら運営が行われている非常に複雑な場所であることから、さまざまな苦情が寄せられたことは想像に難くない。
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