「タワマン反対はカスハラ?」品川区で深まる対立 超人気エリアで起こる「住民 VS.行政」バトル

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「めざす会」の中でも最近発足したのが「品川浦周辺地区 再開発を再考し立ち退きから住民を守る会」だ。

彼らは江戸時代から風光明媚な品川浦・北品川駅エリアの再開発に反対している。

品川駅の南に位置する北品川駅周辺では、昔ながらの風情が残る名勝地でもある品川浦を中心に、13ヘクタールに及ぶ再開発計画で10棟ものタワーマンション建設計画が進もうとしているのだ。

品川駅や高輪ゲートウェイ駅の再開発に合わせるかのような北品川駅(京急電鉄)界隈の高架・立体交差事業と一体となっている。

江戸時代には旧東海道として栄えた歴史ある「品川浦」。現在も舟だまりにつり船や屋形船が並び、なんともいえない風情がある。

立地条件もよい湾岸エリアのこの地にタワマンを建てれば、よく売れるのかもしれないが……。

風情ある品川浦の舟だまり(筆者撮影)

忘れてはならない。再開発に反対する住民たちの存在

品川区内の再開発の反対運動については、品川区外の都民はあまりその実態をよく知らない。

「品川区民は品がいいから、反対運動などしないだろう」といったイメージがあるかもしれないが、そんなことは決してない。

きらびやかに見える再開発の裏側には、強い意志をもって戦う住民たちが存在することを忘れてはならない。

山下 努 不動産ジャーナリスト

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やました つとむ / Tsutomu Yamashita

朝日新聞経済記者、朝日新聞不動産業務室員を経て、現在はフリーの経済ジャーナリスト・経済アナリスト。1986年朝日新聞社入社、大阪経済部、東京経済部、『ヘラルド朝日』、『朝日ウイークリー』、「朝日新聞オピニオン」、『AERA』編集部、不動産業務室などに在籍。2023年朝日新聞社退社。不動産業(ゼネコン、土地、住宅)については旧建設省記者クラブ、国土交通省記者クラブ、朝日新聞不動産業務室などで30年以上の取材・調査経験を誇る。不動産をはじめとする資本市場の分析と世代会計、文化財保護への造詣が深く、執筆した不動産関連の記事・調査レポートは1000本以上に及ぶ。

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