「異常なほどに焼き肉店が多い街」の真実 その文化をつくったのは山だった
それにしても、こんなに焼き肉店が多いとお客さんの取り合いにならないのだろうか。平日の夕方、複数店を回ってみたがどこも満席で大盛況。小さな子供たちから、ご年配の方まで客層は老若男女幅広い。
外食だけじゃない、「焼き肉愛」
飯田市民の「焼き肉愛」は、外食店だけではない。実は精肉店の数も全国の市町村別で1位という数字がある。とある精肉店を訪ねてみると、店員さんが配達へ。同行してみると、到着したのは女子大。その構内にいる6人の女子大生に届けたのは、ガスボンベや鉄板など焼き肉ができる道具一式だった。飯田市内のたいていの精肉屋さんは、こうしたお肉と一緒に焼き肉ができる道具一式を配達してくれるサービスがあるという。
一般家庭にも「焼き肉愛」のエピソードがある。オリジナルの焼き肉タレをつくっているケースがあるという。ある家庭にお邪魔してみたところ、
醤油、ニンニク、タマネギをベースに、豆板醤をピリリときかせた『大人のタレ』をつくっていた。こうした家庭のお庭には、焼き肉専用のカセットコンロと鉄板がたいてい常備されている。
飯田市役所を訪ねてみた。担当者に話を聞いてみると、「飯田市民が全国でもトップクラスの焼き肉好きだということは認識しています」という答えが返ってきた。
自身も焼き肉が大好きだという飯田市職員に、お薦めの焼き肉店を紹介してもらうことにした。案内されたのは何とおすし屋さん。ところが、このおすし屋さんは、裏メニューとして焼き肉を扱っている。
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