アップル、Mac刷新"メモリ倍増"が示す戦略的意志 「生成AI時代」に対応した製品ポートフォリオ

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iPhone、iPad、Macなどにおける生成AI活用の共通の価値は多い。

3つのプラットフォーム(Vision Proも含めると4つ)には共通するアプリが搭載されており、同じIDで連動するよう設計されている。次にあげる機能は、Macに限らず、Appleのプラットフォーム全体で利用できる機能と考えていい。

共通プラットフォームでAIの利便性を高める(写真:アップル)

Writing Toolsは文字入力可能なあらゆる場面で利用できる文章作成支援機能だ。文章の書き換え、校正、要約といった機能をワンクリックで実行可能で、特に自分の考えは明確だが表現に悩んでいる場合などに、アイディアを雑多に書き留めたうえで清書させるといった場面で威力を発揮する。

写真アプリでは「オレンジのシャツを着てスケートボードに乗っている花子」といった具体的な描写での検索が可能になる。この機能は動画にも対応しており、特定のシーンを検索して直接シーンにジャンプすることもできる。すでに日本語版でも利用可能になっているClean Upは、写真に写り込んだ不要な要素を撮影時の意図や雰囲気を損なうことなく除去できる。

ギャラリーをスクロースして写真を探す必要はもうない(写真:アップル)

メールアプリケーションでは、Apple Intelligenceが優先度の高いメッセージを自動的に検出して強調表示し、インボックスや特定のスレッドの要約を提供する。Smart Reply機能により、文脈を考慮した適切な返信文の提案も行う。メッセージアプリケーションでも同様の機能が実装され、会話リストでの要約表示やSmart Replyによる返信支援が可能となっている。

無駄な通知を和らげるフォーカス機能にも応用されており、「Reduce Interruptions」という新しいモードが追加される。通知の内容を判別し、子どもの送迎や学校や会社からの通知、急な夕食の誘いなど緊急性の高いものを日常の行動から学習、判別して通知する。

AIと聞いて想像するだろうSiriも大幅な機能強化が施される。これまでのSiriはアシスタントではあるが、AIとは別の仕組みで動作する仕組みだったが、Apple Intelligenceの下では自然な会話が可能になる。

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