水原一平が米国で「fall guy」と言われた一体なぜ 直訳だと「落ちるヤツ」になるが実際の意味は…

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このように、日本人が誤解する英語表現は他にも多くあります。

例えば、特に何かを買うとか買わないなんて話はしていないのにネイティブから飛び出してくる、I don’t buy it.(私はそれを買わない)というフレーズ。これは「それは本当とは思えない」という意味。例えば「ああ言ってるけど、ちょっと信じ難い」は、 She says so, but I don’t buy it. と表現可能です。

このフレーズは buy into という句動詞の into が省略されたものです。そして buy into ~ には「ある考えが正しいと受け入れること」という意味があります。ですので I don’t buy it.は本来的には I don’t buy into it. で、「その考えが正しいと思わないし受け入れることを拒否する」という意味なのです。

日本人学習者は同じことを表現したいときに I doubt it. を使う傾向があります。確かにこれも似たような状況で使うのですが、I don’t buy it. は「本当とは思えない」というニュアンスなのに対し、I doubt it. は「疑わしいと思っている」という響きなので、I doubt it. のほうがもう少し積極的な否定と言えるかもしれません。

また、Where was I? という表現。これは「私はどこにいたの?」という意味でも使いますが、話の最中に脱線して「何を話していたんだっけ?」と言いたいときにも使えます。英語がそこそこできる人は、What was I talking about? といったフレーズが出てくると思います。これはネイティブもよく使う表現。ですが、それに劣らずよく使われるのがWhere was I? です。

相手もしっかり会話に加わっていたなら Where were we?(私たちはどこにいた?)。なぜ was/were と過去形になるのかというと、何らかの理由で過去に打ちこんでいた話題が中断されたという経緯を前提にしているからです。同じく「なぜこんな話になっちゃったんだっけ?」は How did I/we get here? また「この話の結論は?」は Where are you going with this? 何らかの邪魔が入った後で会話に戻る場合、日本語でも「どこまで話したっけ」と言ったりするので、それに近いものがあるかもしれませんね。

「reservations」と複数形の場合は《予約》ではない?

英語で交渉している最中によく飛び出す Do you have any reservations? という質問。「予約があるかなんて唐突だな。宿のこと?」などと思うかもしれませんが、この場合は《予約》ではなく《懸念》という意味。つまり「何かご不安な点はありますか?」と尋ねられているのです。

reservations と複数形の場合は《予約》ではなく《懸念》の可能性大です。なぜなら単に「予約はありますか?」と問われる場合は、通常、Do you have a reservation? と単数形になり、冠詞 a が前につくからです。

この質問、reservations の代わりに、同じく《懸念・心配ごと》を意味する worries や concerns を使って、 Do you have any worries/concerns? などと言うこともあります。ですが、あえて違いを言うと、reservations には「はっきりしない不安」「心の中でひっかかっている点」といったニュアンスが含まれます。

reservation の語源は《留保》を意味するラテン語の reservareで、米国に今も点在するネイティブアメリカンの保留地をreservation と呼ぶのもここに由来します。また、同じく心の中に留保しているもの、つまり「わだかまり」にも使用します。

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