「昔語り」より嫌われる上司の言動「ワースト1」 「2分ルール」で自分も部下も周囲も変わる!

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これに対し、最初から「2分で終わる」と予告されていれば、受け入れ態勢ができます。それに「この指導は上司が準備を重ねて洗練させた2分間だ」と考えると、多少厳しい言葉を言われても素直に受け入れやすくなります。

・周囲の人たちのメリット
パワハラを見ている人たちは、自分がされているわけでなくても不快感からパフォーマンスが下がっていきます。多くの人は心の中で「パワハラを受けている人を助けてあげたい」と思っていても、実際に怒っている上司に「それはパワハラじゃないですか?」とその場で割って入るのは難しいものです。

でも2分間ルールがあれば、「2分過ぎましたよ」とタイムマネジメントの観点から割って入りやすくなります。

ゆっくり、はっきりとした口調で話す効果

以上から、2分間ルールは実施する価値があると考えられ、私のクライアント企業にも推奨しています。

逆に「問題が発覚した瞬間、感情をそのまま口に出した」場合、そのときの言葉は、あなたの本心ではなく、認知バイアスが作り出した、最悪の言葉である可能性があります。最悪な言葉は相手を傷つけ、あなたの人生をも転落させます。私は認知バイアス的言動で、全てを失った人をたくさん見てきました。この悲劇はもう繰り返してほしくありません。

私のアメリカ人の友人、T氏は、部下に指導するときは、いつもゆっくりとはっきりとした口調で話しています。それでも、2分で指導は完結します。

「そんなにゆっくり話していて大丈夫なの?」と聞いたところ、彼は「試行錯誤を重ね、このスピードが最も相手に伝わりやすいという結論になったんだ。ゆっくり話すことで、私は感情的になっていないという意思表示になり、相手の心の武装解除に繋がる」と答えました。彼のようにペースを変えて、相手に共感する姿勢を示す方法をペースナッジと呼びます。

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