発達障害かもしれない人の信頼を失わない働き方 ADHD・自閉症併存の声優が22年間皆勤できた秘訣
思ったことを頭の中で整理せずに、すぐ声に出してしまうところも、私たちの特性です。さらに、自分の正しさを主張しがちなところもあります。
自分のミスじゃなかったとしても、「自分のミスではない」と第一声を発していたら、余計なトラブルが起きていたかもしれません。
ぜひ「常に自分を疑う」ことを心がけてみてください。周りの人とのトラブルが少なくなります。「自分を疑うなんて嫌だ!」「自分を信じることが大切だ!」と感じるかもしれませんが、一度でいいので試してみてください。生きやすくなることを実感できると思います。
何度も何度もしつこいくらいに振り返る
私たちは常に自分を疑うべきだ、と前項でお伝えしましたが、これは日常生活全般において言えることです。家を出るときは、忘れ物がないか自分を疑って振り返ってください。鍵は閉めましたか? 振り返ってください。電車から降りるときも、車内に忘れ物がないか振り返ってください。
お手洗いに行ったとき、忘れ物がないか振り返ってください。
うるさいなー、と思ったそこのあなた。本当に申し訳ありません……。これはかつての私への言葉でもあるのです。私は数々の失敗を繰り返してきました。家の鍵をしょっちゅう閉め忘れ、傘を何本も何本も電車に忘れ、スマホをお手洗いに置き忘れ……。
ものの置き忘れだけではありません。公共料金の支払いを忘れ、真っ暗な部屋の中でろうそくに火を灯して過ごした夜もありました。家賃を払い忘れ、玄関のドアに強制退去の紙を貼られたこともありました。
これらは、「自分への過信」が招いた結果です。きっと忘れないだろう、と過信することが、悲劇に繋がります。
人とのコミュニケーションにおいても同じです。言わなくてもわかってくれるだろう。伝わるだろう。多少のミスは許してくれるだろう。そういった過信で、いつか信頼を失います。
かつての私は、自分の行動を振り返ることもせず、「なぜあの人は私を嫌うのだろう。私は悪くないはずなのに」と考えてしまうことがありました。実際は、さまざまな細かい失礼を繰り返していたのに、それに気づかず過ごしていたのです。
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