ネスレ日本はあえてコンビニを重視しない 高岡社長はセブンからの打診も断った

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――収益アップに向けて、さらに着手することは。

 まだまだ社員が仕事をしているようでしていない。パワーポイントやメールといった”作業“が多い。たとえば僕のミーティングでは、パワーポイントを3枚以上にしてはだめ。3分で説明してくれたら済む話。

移動時間や待ち時間もムダ。本当にその仕事が必要か徹底的に精査する必要がある。社内でプロジェクトチームを作って、労働生産性を定量化、定性化する大改革をしている。

――不採算事業の撤退余地は。

 もうない。一番大きな懸案だった缶コーヒー事業はやめた(2015年3月に撤退)。これからはむしろ新しいビジネスモデルを確立していく。日本は世界一の高齢化社会なので、健康問題の不安を取り除くような事業を考えたい。

グローバルビジョンに適した事業

9月7日に開いた2015年下期の戦略発表会。ゲストに「ペッパー」が登場した。

ネスレグループのビジョンは”Nutrition, health and wellness”だが、日本はチョコレートとコーヒーを主な事業領域としてきたので、健康というイメージからかけ離れている。

グローバルのビジョンに適した会社を作るには、新しい事業が必要だ。本社も、市場が縮小していく先進国で、売り上げと利益を持続的に上げていく事業モデルの構築を期待している。それを自分がやりきりたい。

――その新事業はいつから?

正確なことは言えないが、2、3年のうちに始めることは間違いない。

田嶌 ななみ 東洋経済 記者

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たじま ななみ / Nanami Tajima

2013年、東洋経済入社。食品業界・電機業界の担当記者を経て、2017年10月より東洋経済オンライン編集部所属。

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