「本当は嫌なのに断れない」がなくなるすごい方法 罪悪感を覚えて曖昧さを残すとお互い損する
「今忙しいんです」というのは断りのシーンで使われるフレーズナンバーワンかもしれません。どうしても無骨で拒絶の印象が出てしまいます。このような伝え方では、相手が共感する隙もありません。その結果、雑に断られてしまったという感覚になってしまい、相手との関係がぎくしゃくしてしまうことすらありえます。
「今週は時間が取れませんが、来週以降でしたら対応できます」という表現は、具体的なタイミングを示すことで相手に対して柔軟性と協力の意思を伝える方法です。相手に対して具体的なスケジュールを提示しているので、対話を止めることもありません。
新しい案件の依頼があったとき「今忙しいんで」と断る代わりに、「今週は会議やプロジェクトが立て込んでいて難しいですが、来週の月曜日なら参加可能です」と伝えてみましょう。
代案を示すことで、相手に対して配慮や尊重の姿勢も伝わります。具体的な予定であればあるほど、相手はあなたが自分の依頼を真剣に考えているという印象を受け、信頼感も高まります。
忘れてはいけないポイントがもう一つ。代案だけを伝えないことです。「来週月曜なら大丈夫ですよ」と伝えたとします。これでは今どんな案件でどれほど忙しいのかが伝わりません。状況を的確に伝えることは、断る前の下ごしらえのようなものです。
ルールだけでなく、背景や事情もあると伝える
マイナスの未来を伝えることで、より適切な検討を相手に促すアプローチです。どんな影響が起こりうるのか、さらに具体的に伝えるのも効果的です。相手へ配慮しつつ、無理することで引き起こされる未来を共有することで、お互いがより冷静に状況をジャッジできるはずです。
あるプロジェクトでの特別な要望に対して「会社のルールでできません」と断れば、相手は、そのルールは本当に変えられないものなのだろうか? そもそもそんなルールはあるのか? などあれこれ妄想を巡らせてしまいます。
代わりに、「この件については社の方針によりご期待に添えないかと思います。過去に同様の事例があり、その際にはこうしたトラブルが発生しました」と背景や事情を伝えることで、相手はその制約の全体像をようやく理解できるのです。
会社のルールだけを持ち出すのではなく、そこには大きな方針があり、きちんと理由もあると見せることはとても有効です。例えば取引先から納期短縮を求められた際、「社のルールとしてこの工程には5営業日を必須としています。非常に繊細な機器を使用しますので、下手に短縮すると調整が足りず故障する恐れがあるのです」と断りましょう。ふんわり曖昧にして変な余白を残すと、お互い損します。
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