「光る君へ」ドラマ館、京都市内に開館しないナゼ 最終回まで2カ月「今めぐっておきたい」ゆかりの地

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山の上に建った寺は京の雅感とはまた違い、奇岩が趣あふれる場所だった。そして見た、月。鏡のように美しく静謐で、千年も昔、紫式部が見た月かーと感慨無量であった。

石山寺には「安産の腰掛石」というものもあることを知った。大河ドラマチームは賢子を授かった案をこの石を見て思いついたのかもしれない。

石山寺
石山寺の月見亭で見た美しい月(筆者撮影)

すでに15万人も足を運んだ「大河ドラマ館」

この石山寺の敷地内にある明王院という建物の中に、大河ドラマ館が開設されている。

『光る君へ』で使用された衣裳や小道具が展示され、(まひろが石山寺詣をしたときに身に着けていた赤い掛帯も展示されていた)間近でディテールが見られるのは嬉しい。

光る君へ
石山寺の「大河ドラマ館」に展示された衣装(筆者撮影)

また、吉高由里子さんなどのインタビューの4K動画なども上映されている。

観光課スタッフの方々の工夫を感じたのは、まひろと彰子(ドラマでは見上愛さんが演じている)の等身大パネル。

作中で人気だった2匹の猫のパネルもあって、猫を抱いた写真が撮れるようになっていた。ひとり旅もいいが、こういうのは連れがいるとキャッキャッと楽しめそうだ。

光る君へ
ほしくなってしまうが、アクリルスタンドは非売品(筆者撮影)

秋月祭の日は、ちょうど大河ドラマ館が来館数15万人を突破したところだった。

大津市観光振興課の松本久孝さんは

「年間の目標を10万人にしていたのですが、予想以上に来場していただき、目標を16万人に引き上げました。早くも9月で15万人を超えたので、今後秋の紅葉シーズンもあることですし、もうちょっと多くの方に来ていただけるかなと思っています」と抱負を語る。

10万人という数字は、『鎌倉殿の13人』(2022年)の伊豆の国市(静岡県)の大河ドラマ館が当初10万人を目標に掲げていたことを参考にした。

伊豆の国市はドラマ人気もあって、1年間で目標の約2倍となる19万5838人が入場した(『朝日新聞デジタル』2023年1月20日配信)。

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