週休3日のスーパーが最高利益を更新し続ける訳 「長時間営業」は不安からの逃げでしかない
単なる「客」と「顧客」は違うものです。「客数」を増やしたかったら営業時間を延ばせばいいのですが、「顧客」を増やすためには、実は営業時間は関係ありません。
逆に言えば、一定以上の「顧客数」があれば、営業時間を増やす必要はない、むしろ減らしても問題ない、ということです。
「忙しい自分」に依存していないか
昨今は、「長時間労働は悪だ」と言われることが多くなっています。私自身は、すべての長時間労働が絶対に悪だとは思っていません。どうしても切りのいいところまで終わらせたいこともあるでしょうし、仕事が面白くてつい徹夜してしまうことだってあるでしょう。でも、売上の不安から逃れるために、長時間労働に逃げてしまっていたとしたら?
「飲食業は、売上が不安になってくると、つい営業時間を延ばしてしまうんです」
こう語るのは、都内で飲食店を数店経営するティナズダイニング社長・林育夫さんです。
シェフである林さんはご自身も日々、お店に立ってきました。林さんは言います。
「ある飲食店の専門雑誌にも、成功事例として、『お店はお客さんが来るまでに開ける。帰るまで開け続けること』と書いてありました。僕は朝10時半から次の日の朝6時まで働く日が増えました。売上はわずかに増えても利益は少ないまま。50歳を過ぎて体力的には限界に達しようとしていました」
体力的にはもう限界。しかし当時の林さんはまだ、それ以外の世界があることを知りませんでした。
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