「サプリ大好き日本人」が知らない意外な真実 飲むだけ損するサプリを見分ける方法とは

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テレビ通販は、原価構造も驚きです。これは私が関係者の方から聞いた話なので、すべてのテレビ通販でこうなっているというわけではないでしょうが、製品の売上のうち、テレビ局が6割を取り、さらにその番組を企画した企画会社が残りの半分を持っていくそうです。(57〜58ページより)

たとえば1万円のサプリメントだったとすれば、6000円がテレビ局、その残り4000円の半分の2000円が企画会社の取り分になる。メーカーの取り分は残り2000円になるということなので、原価にいくらかけられるのかについては大きな疑問が残る。

サプリメントは大量製造による費用圧縮が難しい

さらに、大々的に番組を放送して、いざ電話してみたら「品切れ」では困るというので「欠品は絶対にNG」ということが多く、「最低でも1万本は用意してください」などと大きなロット数を要求されます。しかも売れ残った分はメーカー持ちです。そうなると、メーカーとしては、たとえ売れ残っても赤字にならないように原価を落とすしかありません。
こんな条件では、1万円の商品価格に対して、原価は数百円しかかけられないでしょう。(58ページより)

これがサプリメントではなく健康器具などであったとしたら、商品数が出れば出るほど安く提供できることになる。したがって、テレビ通販を通じての大規模販売をするメリットはあるだろう。しかし、サプリメントは話が別だ。

機械や道具は開発費がコストの大きな部分を占めるので、たくさん製造するほど安くなる。ところがサプリメントは原材料にかかる費用が大きいため、大量に製造しても機械のような大幅な費用圧縮が難しいのである。

テレビ通販でも有名な某サプリメント・メーカーの営業担当の方にお目にかかったことがあるのですが、その方は「うちの製品は品質がいまいちだから、お金を投入してマーケティングしなきゃならないんです」とおっしゃったのです。
私は唖然として、返す言葉もありませんでした。大量にCMを流していて、名前を出せばどなたもご存じであろう、あのサプリメント・メーカーです。(59ページより)

もちろん、そんなメーカーばかりではないだろうとは著者も認めている。「うちは赤字覚悟で1万円のサプリメントに6000円の原料を使っている」という志あるメーカーも存在するかもしれない。しかし、そういったメーカーはむしろ少数ではないかという。

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