「サプリ大好き日本人」が知らない意外な真実 飲むだけ損するサプリを見分ける方法とは

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つまり、健康に生きていくために役立つ、サプリメントとのつきあい方を改めて伝えたいという思いが、本書の執筆動機となったということである。

サプリメント・メーカーを経営する立場ではありますが、それが私の本心からの願いです。(「まえがき」より)

具体的には、一般の人には知る機会の少ない「サプリメントの正体」が明らかにされたあと、「サプリメントの選び方、つきあい方」へと話が進み、症状別に分けられた「栄養素の摂り方」や「体の仕組みとサプリメントとのつきあい方」などが克明に、そしてわかりやすく解説されていく。

いうまでもなく根底にあるのは、「サプリメント難民の方に役立つ情報をお届けしていきたい」という思いだ。

そのサプリメント、飲んでも大丈夫?

著者によれば、現在売られているサプリメントは、「よいものもある一方、問題の多い商品もきわめて多い」という状態にあるようだ。

東京都が行った「令和5年度健康食品試買調査(令和6年3月26日公表)によれば、健康食品売り場などで購入した製品では44品目中26品目に、またインターネット通信販売で購入した製品では81品目中79品目に、不適正な表示・広告が見られたそうです。(46ページより)

近年、毎年行われているというこの調査では、毎回このような高い割合で製品表示や広告に法令違反(または違反の疑い)が出ているのだという。

また、こうした状況はサプリメントを製造する工場の状況からもうかがい知ることができるそうだ。正確な数字は把握しづらいものの、現在の日本国内にサプリメントを作っている工場は4000〜5000カ所あるらしい。それらについて、気になるのは以下の点だ。

このうち「GMP」という、医薬品レベルに準じた管理基準でサプリメントを製造している工場は、2020年2月26日時点で5%程度にあたる「177社206工場」(『健康産業新聞』2020年3月28日記事)と、少数派にすぎません。(47ページより)

厚生労働省では、“GMPの工場で作られているかどうか”をサプリメント選びの目安にするように呼びかけているという。また、2024年春に話題になった紅麹サプリメントの利用者の死亡事故の影響もあり、今後はGMP取得工場でのサプリメント製造が、一層進んでいく可能性が高いと考えられるそうだ。

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