「サプリ大好き日本人」が知らない意外な真実 飲むだけ損するサプリを見分ける方法とは

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もちろん、GMPに対応していない工場のなかにも、きちんと製造しているところはあるだろう。とはいえ、これだけ認証を受けている割合が少ないという現実がある以上、信頼できるサプリメントを選ぶのは難しいことだと感じざるを得ないのもまた事実だ。

「個人の体験談」がちりばめられた宣伝は信用できない

たとえば、「末期がんでもあきらめないで!」「3カ月でラクラク20kgやせた!」などなど――。

インターネットやテレビ、雑誌などを確認してみれば明らかなとおり、サプリメントの宣伝広告には往々にしてオーバートーク、派手なうたい文句が見受けられるものだ。あまりにも頻繁に目にするだけに違和感すら感じなくなっているかもしれないが、そうはいっても健全な状況ではない。

では、なぜこのような状況になっているのだろうか。この点について、著者はこう述べている。

サプリメントは医薬品と違い、「食品」の一種であるため、科学的根拠(エビデンス)に乏しいのです。特に特定の商品を用いた臨床試験はほとんど行われていません。
そのため、このような大げさなうたい文句や体験談でアピールする宣伝が目につくのです。(51ページより)

テレビコマーシャルを通じて一般ユーザーの体験談を延々と聞かされれば、「本当に効くのかもしれない」と感じたとしても無理はない。しかし、個人の体験談はエビデンスとは違う。そもそも、本当にその人が“サプリメントだけ”で改善したのかを示すものはなにもないのだ。

テレビ通販で買ってはいけない理由

なお、テレビ通販やネット通販を安易に信じてはいけないことには理由があるようだ。サプリメントは実際にパッケージの表示を見てみないと、いいものか、悪いものかの判断ができないということ。消費者にとっては、「どんな成分がどれだけ入っているか」という「原材料表示」がもっとも重要な情報源なのである。

ところがご存じのとおり、テレビやインターネットの広告で原材料表示を公開しているものは少ない。著者は、「パッケージが見られない状況でサプリメントを買うのは、目隠しして歩くようなもの」と述べているが、たしかにそのとおりかもしれない。

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