いよいよ日経平均4万2224円超えの条件が整った 「最高値突破の主役」を担うのはどんな業界か
その中で企業の自己(自社)株買いは2023年度に総額10兆円を超えて過去最高となり、2024年度に入ってもその勢いは衰えていない。つまり世の中では、お金の量が過去最高水準であるにもかかわらず株式の量は減っているのだ。この需給関係が続く限り株価は、「物理的」に上がる傾向となる。
また、1ドル=160円台でいったんピークを打ったかもしれないが、円安の影響もあり企業業績は順調で、同じく10月11日現在の日経平均予想EPS(1株当たり利益)は2511円46銭と、過去最高になっている。このような状態で株価は、短期的な波乱はあっても長期的に下落することはありえない。株価の基本は最終的には業績によるからだ。
ただこれらの流れに取り残されているのが東証グロース市場250指数である。長期の低迷状態が続いており、これについては「明確な上昇波が出るまで待つ」としか言いようがないが、東京証券取引所もこのままでいいとは思っていないだろう。
チャートの形が改善、米国株の強さも際だつ
やはり前回指摘した日経平均の「移動平均との総合乖離」(株価と25日・75日・200日移動平均線乖離率との合計)については、すでにプラス転換していたが、現在は2桁乖離と力強くなっている。また25日移動平均線は10月3日から、75日移動平均線も10月4日から上向きに変わっており、チャートの形は極めてよくなっている。
一方、利下げ継続を材料に上がっていた米国株も、雇用統計や消費者物価の予想以上の強さで、年内あと2回開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)においては「各回0.5%ずつ、合計1%の利下げ説」が後退し、場合によっては「0.25%が1回だけ、または利下げなし」もありうる情勢だ。
それでも、11日のNYダウ30種平均株価とS&P500種指数は再び史上最高値を更新し、出遅れていたナスダック総合指数も最高値まであと300ポイントほどで、史上最高値更新は時間の問題となっている。
さて、筆者の強気の基本は「デフレ脱却インフレ相場」にあるので、物色の中心は内需関連銘柄になる。前回挙げた「防衛関連」「防災関連」を引き続き中心にして、今までの「デフレ脱却関連銘柄」が「石破銘柄」となる。
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