若いアメリカ女性が急速に「左傾化」している背景 トランプ現象の反動で女性のリベラル化が加速

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これらの傾向を合わせると、今日の若い女性たちが長期にわたる民主党勢力となる反面、共和党にとっては障害となる可能性のあることがうかがえる。

2016年大統領選挙の「ジェンダー爆弾」

若いリベラルな女性たちは取材に対し、2016年の大統領選挙が転機になったと語った。彼女たちの多くは、民主党予備選挙における上院議員バーニー・サンダース(バーモント州選出、無所属)の存在が、自分たちのリベラルな考え方を形成する助けになったと話した。選挙戦でジェンダーが論点の1つになるにつれ、そのような考え方が深まったという。

当時、クリントンは初の女性大統領を目指しており、対するトランプはクリントンを「嫌な女」と呼び、テレビ番組『アクセス・ハリウッド』収録時に自らの性的な蛮行を自慢していた過去の音声が発覚し物議を醸していた。

ダニエル・スティーブンソン(25)は、アラバマ州バーミンガムで育った自分のような黒人の少女にとって、オバマの当選は「本当の希望の瞬間」のように感じたと言う。大学1年のときのクリントンの出馬も同じだったが、クリントンの敗北は痛みとなった。

翌年に加速した#MeToo運動が自分たちの政治スタンスを強固なものにしたと話す女性もいる。彼女たちは#MeToo運動とトランプの勝利を結びつけ、そのいずれもがジェンダー不平等に目を向けるきっかけになったと話した。

ニューメキシコ州タオスのホテルで支配人として働くカイリ・ハート(22)は、これらの出来事が相まって「私はさらに左寄りになっていった」と話した。

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