若いアメリカ女性が急速に「左傾化」している背景 トランプ現象の反動で女性のリベラル化が加速

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(写真:Michael Nagle/Bloomberg)

2001年当時、若い男性と女性は同じような政治的イデオロギーを持っていた。女性は男性よりもリベラルなことが多かったものの、差はわずかだった。この傾向は、ジョージ・W・ブッシュとバラク・オバマの大統領任期中には、あまり変わらなかった。

だが、2016年頃に何らかの変化があったことを、新たな分析は示している。18〜29歳の女性が、それより前の世代の若い女性よりも大幅にリベラル寄りになったのだ。

今の若い女性たちの約40%がリベラルを自認しているのに対し、自らを保守と位置づける女性は19%にすぎない。傾向的にリベラルより保守が多い若い男性たちの考え方は、ほとんど変わっていない。

ここまで顕著なシフトはめずらしい

政治的イデオロギーの変化がこれほど顕著に表れるのは珍しいと、政治学者たちは話す。世論調査会社ギャラップが行った分析によれば、若い女性は30歳以上の女性よりもはるかにリベラルだ。ギャラップは政治的信条に関する質問調査を長期にわたって行い、その調査で尋ねた54の質問に対する回答を分析した。

若い女性は、大学に進学したかどうか、そして白人か黒人かにかかわらず、一段とリベラルになっている。

彼女たちの左傾化の動きは、この年代の有権者の間で大きなジェンダーギャップが生まれる原因となっている。ニューヨーク・タイムズとシエナ・カレッジがアメリカ大統領選挙の6つの激戦州で行った8月の世論調査では、18〜29歳の女性の67%が副大統領カマラ・ハリスを支持したのに対し、若い男性の支持は40%だった。

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