親に圧力となる「愛情かければ素直な子に育つ」 発達障害の子を持つ親は自分を追い詰めてしまう

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しかし、そんな試行錯誤をしても何ひとつうまくいかず、2~3時間おきに長女に対応する生活が続きました。妻は、まとまった睡眠をとれない状況が、1年半は続きました。

「できることをやっていく」ことにした

「努力しても必ずしもうまくいくわけではない」と柔軟に考えました。「うまくいかなくても、親なのだから、子どものためにできることを見つけて実行すればいい」と割り切ったのです。「子を変えるための努力」ではなく「今の親2人が、子に対してできることをやっていく」と開き直ることにしたのです。

例1)「まだ、寝ない?」

「なら、ごみ捨てに行こう!」と、一緒にごみステーションまで行きました。なぜ、ごみ捨てなのか? 親が寝るまでにやりたいことだったからです。

寝かしつけがうまくいかず、子どもにイライラするのは、まだやらなければいけないことが親側に残っているときだからです。子どもが寝やすいように介入した上で、それでも寝ないのであれば、開き直って親側のタスクをこなすようにしました。

例2)「食事を食べない?」

「なら、ラップして置いておこう」と考えました。明日も食べなかったら捨てればいいのです。食事で大切なのは、栄養のバランスですが、1食で栄養のバランスをクリアする必要はありません。1食が偏るのであれば、数日から数週間かけて全体で栄養のバランスをとればいいのです。

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