親に圧力となる「愛情かければ素直な子に育つ」 発達障害の子を持つ親は自分を追い詰めてしまう

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例3)「泣き止まない?」

「なら、夜の河原に行こう」と考えました。泣くこと自体は別に問題ないのです。おむつや授乳がきちんとできていて、他に病気などにかかったりしていないのであれば、「別に泣いていい」と開き直りました。要するに「周りに迷惑だから、泣かれると困る」ので、夜に泣かせる場所を、昼間の散歩で探しておきました。

泣いていい場所で周囲に気兼ねなく泣かせていると、大きな泣き声が夜空に響くのが「おもしろい」と思えることすらあります。川の近くの公園が定番になりました。自宅からは少し離れているものの、街灯がきちんとあって、誰のたまり場にもなっていなかったからです。

夜の河原はしんとしていて、昼とは違う顔を見せます。子どもも、その「昼と何か違う」を感じて気分が変わるのか、泣き止むこともありました。

親が消耗しないように

「こうでなくては!」と考えすぎていたときは、親も子も身動きがとれなくなっていましたが、「できなくても、それでいい」と考えるようになってからは、お互いに楽になりました。子どもが親の思い通りに行動しなくても、あまりイライラしなくなったのです。

「子どもがどうしても○○しない。この状況を変えよう」という頑張りをやめました。親の負担になる部分をそぎ落とし、子どもの行動が変わらなくても親が消耗しないようにしました。

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外科医ちっち 外科医

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げかいちっち / Gekaititti

現役外科医。趣味は読書。のんびり40代。15歳の娘、13歳の息子、9歳の息子、それぞれ自閉スペクトラム症。妻は元看護師。多くの方に発達障害のことを知ってもらうことで、皆が生きやすくなることを目指している。X(旧Twitter)のフォロワー数は約1.8万人(@surgeontitti)。ブログ読者は約4000 人。https://x.com/surgeontitti

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