(第27回)今後海外進出するのは従来より小規模な企業


 このところ、国内工場閉鎖のニュースが多い。例えば東芝は、半導体製造の国内3工場を来年9月末前に閉鎖すると発表した。また、DRAM大手のエルピーダメモリは、国内主力工場の生産能力の約4割を台湾に移す方針だといわれる。

これまで海外移転したのは、最終組み立て工程など、多数の単純労働力が必要とされる工程である。新興国の低賃金労働を用いてこうした生産を行うのは当然だ。

しかし、上のケースは、高度な技術が必要とされる装置産業的なものである。こうした工程でも国内生産の採算が取れなくなってきているわけだ。これは新しい展開だ。今後このような工程の海外移転が進むだろう。それに伴って、資本金3億から10億円の中堅企業の海外移転が活発化すると思われる。

系列企業の場合には海外移転に関して親会社のサポートを得られるだろうが、そうでない企業の場合には、サポートが必要ではないだろうか。特に現地の外国人従業員を使いこなすだけの能力があるかどうかは、疑問である。また、海外進出一般について経験がないので、ノウハウがない。そうした業務を担当する従業員として、外国人の雇用が考えられる。中国人の人材が重要な役割を果たす可能性がある。この問題については、後で述べることとしたい。

国内に留まる中小企業は水平分業化が必要

資本金3億円以下では、海外進出率は1桁になる。

資本金1億円超3億円以下の企業は、本連載の分類で言えば、レベル3と4の企業が該当すると思われる。この範囲の企業の海外進出率は、7・3%だ。資本金5000万円超1億円以下は、本連載の分類で言えば、レベル4の企業が多いと思われる。この範囲の企業の海外進出率は5・4%だ。

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