「まるで立民」自民総裁選は政府丸抱え政策ばかり 「民間は疲弊し、国が先頭に立つ」状況なのか

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子ども子育て支援の強化、介護職員の処遇改善、幼児教育無償化、給付型奨学金制度の創設と、長期政権となった安倍内閣の間に、次々と実施されていった。

これらは、わが国の保守層が以前から実現を望んでいたものではない。むしろ、安倍内閣の政権維持のために支持層を保守からリベラルに広げる動きの一環だったとも解せる。

政府が民間に代わって丸抱えで関与するということは、まるで冷戦下の「社会主義国」を想起させる。ただでさえ、日本は、皮肉を込めて「世界で最も成功した社会主義国」と揶揄されたりしているだけに、前述のような両党の候補者の訴えは、政府がどんどん手を広げている印象につながる。

やめるにやめられない落とし穴

本稿で、「政府は政策的な関与をしてはならない」と言いたいわけではない。格差是正など、政府にしかできない施策はある。

しかし、政府が民間に代わって丸抱えで関与することと、政府は制度設計をするが最後は民間の自主的な行動に委ねることとは、似て非なるものである。

その違いを、候補者はわきまえていると信じたいが、政治に過剰に要求する圧力団体が悪乗りして、候補者が当選してその座に就くと引くに引けなくなってしまうことになるかもしれない。その術中にまんまとはまってその過保護な政策をやめるにやめられないなどということになりかねない。

選挙での得票目当てであったとしても、私が当選したら、あれもやります、これもやりますと言い過ぎると禍根を残す。これが杞憂であることを願うばかりである。

政府が民間に代わって丸抱えで関与しても、一時しのぎにしかならない。では、どうすればよいか。

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