まずは「半径5メートル以内」の歩き方を覚える “身内”と仲良くしてこそ仕事ができる

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ここでSさんの話の続きを紹介。配属後に上司から「気兼ねせずにやってくれ」と声をかけられ、さらに先輩・同僚が歓迎会を準備してくれました。職場の同僚は思っていたより温かい感じの仲間のようです。

ただ、入社して数カ月を経ると……前職に比べて、やや平均年齢が高くて同僚の服装とか話す会話も《やぼったく》感じられるようになりました。前職は食品メーカーで「自社製品のイメージキャラクターは女優の○○さんに変わったね」と派手な話題もあったのですが、この職場では「あのラーメン屋、潰れたね」と職場周辺のローカルネタくらいがせいぜい。少々「地味すぎる」と感じ始めました。

フェイスブックで悪口が筒抜けに

そんなタイミングに、仲がよかった前職の同僚から「転職してどんな感じ? 近況教えて」とメールが届きました。ちょうど、職場の雰囲気に小さな不満を感じていたので「じゃ飲もうか」となり、居酒屋で報告会と相なりました。すると店には数人の前職の仲間が集合。「どうなの? 慣れた?」と転職後の話を聞いてきました。

ここでSさんは上司がスーツを2着しか持っていないとか、同僚の服のセンスが悪いとか、飲みに行く店がダサい……など文句をいくつも挙げました。まさに身内の恥をさらしてしまったのです(ささいかもしれませんが)。

もちろん、Sさんは「ここで話したことが誰かに伝わることはない」とオフレコなつもりだったのですが、大間違い。話は半径5メートルの職場に伝わることになりました。

なんと飲み会=報告会に参加した前職の同僚の1人がフェイスブックで書いた内容を現在の同僚が発見。

《前職の友人が食品商社に転職。久々に再会。現在の職場の同僚がダサいと文句を爆発させていた。やっぱり転職って簡単じゃないのだ》

と書いていた人物と友人としてつながっていたのです。

さらに、フェイスブックは実名でプロフィールもある程度開示して書くので「文句の主=Sさん」とばれてしまったのです。このことを同僚はSさんには問い詰めなかったものの、半径5メートルの職場で「Sさんってわれわれに対してダサいと思っているみたい」との情報は共有されてしまいました。

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