工作機械中堅のツガミ、中国での増産で一段成長へ

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ツガミでは、小型自動旋盤やマシニングセンターの増産と並行して、日本国内の工場で生産していた円筒研削盤や転造盤の中国移管も進めてきた。現地生産・販売によって為替の影響を抑制するほか、輸送費や関税の負担を低減することが狙いである。

一方、HDDの仕上げ加工用など、精度の高い高性能機は外為法の輸出管理品目に指定されており、海外に生産移管することが難しい。このため、高性能機は日本で生産を続け、中国子会社と役割を分担する戦略をとっている。



主力の小型自動旋盤、微細加工が得意分野


タイ復旧需要が後押し 業績積み上げへ

「少ない資産で多くの売り上げを生むことは経営の基本」と語る西嶋社長にとって、市場拡大の中国で工場を増強することは当然の選択と言える。ただ、台数ベースではすでに中国の子会社の生産能力が日本本社を上回る「親子逆転状態」。ビジネスの中心は中国製機種に移りつつある。

巨大市場でシェアを制しつつ高精度・微細加工という得意分野をいかに発展させるか。今後は中国ビジネスの拡大につれ、子会社の“舵取り”も重要性を増しそうだ。

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