工作機械中堅のツガミ、中国での増産で一段成長へ

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「中国と日本では、法人実効税率や償却制度が異なる。中国ユーザーは、強気の設備投資ができる環境にある」と、西嶋社長は分析する。

ツガミの主力製品である小型自動旋盤は、対象物を回転させて加工する小型工作機械の一種だ。時計やHDDなど精密製品の部品加工に使われる装置で、ツガミ、スター精密、シチズンマシナリーミヤノ(シチズンホールディングス傘下)の3社で世界需要の大半を支えている。

ツガミの得意分野は、HDDの最終仕上げに使用される微細加工機。1990年代にはHDD需要の拡大に乗り、9期連続の最終赤字から復活を果たした。

現在は、スマートフォンなど小型IT機器に組み込まれる部品加工用として、小型工作機械のニーズが高まっている。実際、一部の日系メーカーでは、IT機器の製造を請け負う台湾系EMSからの受注が引きも切らない。

ツガミの中国工場増強には、こういったIT機器向けの需要増加に対応する意味合いも大きい。西嶋社長は「スマートフォン向けの需要がなくなることはない。成長市場で、しっかりシェアをとっていきたい」と強調する。主力の小型自動旋盤に加え、小型マシニングセンターも、従来製品を刷新した。これらを武器に、中国向けの拡販に力を入れる計画だ。


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