フジテレビを辞め田中大貴アナが起業したワケ プロ野球などの実況中継しつつ会社を経営

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田中氏は必要に応じて、企業の社外取締役に就任し、事業計画を経営陣や株主に説明することもあるという。

筆者はサラリーマン時代に企業の経営計画発表会などによく出たが、田中氏のような偉丈夫が朗々たる美声で理路整然と事業計画を発表すれば、それだけで事業の実現可能性は上がるだろう。そのうえ、アスリートの「機微」を熟知し、企業に対してどこにメリットがあるかを提示できる。スポーツアナとしての経験がそのままビジネスに活きている。

どれだけ忙しくても実況中継は「外せない」

田中氏の会社は10人のスタッフを抱えている。田中氏が出ていかなければビジネスは進まないと思うが、その傍らで毎日のように「プロ野球の実況中継」をしていていいのだろうか?

そう言うと田中氏は大きく目を見開いて、「どれだけ忙しくなっても、この仕事(実況中継)だけは、外せない。今、この現場にある臨場感、感動があるから僕はやっていける。その熱い思いをスポーツビジネスに落とし込めると思う」と一気に話した。

「ビジネスライク」という言葉があるが、インフライト代表田中大貴は「スポーツライクなビジネスマン」ということになろうか。今後の活躍に期待したい。

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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