欧州危機はどこへ向かうのか--欧州大手銀行・経済調査総責任者に聞く

この数カ月、欧州のクライアントと話をしていると、やはり出てくる質問は、ユーロが数年後も存在しているのか、という質問だ。答えは、置かれている状況によって違う、というもの。

たとえば、ギリシャ国内に資産を持っているギリシャのクライアントの場合、ギリシャがユーロから離脱する懸念を持っているなら、ギリシャから資産を他の国に移すことをお勧めする。しかし、ドイツのクライアントなら、ユーロで資産を持っているのなら、ギリシャがユーロから離脱しても、心配はない。

--そうした視点で、日本の今の財政状況をどう評価しますか?

当社の専門家によると、通貨は円高基調が6カ月から12カ月続くとみているようだ。やはり円に逃避する流れが起きている。日本の実質金利は高く、経常黒字が大きいのがその要因だ。日本銀行も円高を阻止しようとしているが、けっして積極的だとは言えない。

日本も約15年前の金融危機以降、ゆっくりと危機から脱却してきた。不動産や銀行をみていても、欧州が現在抱えている問題は15年前の日本ととてもよく似通っている。日本もゆっくり危機から脱却し、低成長を続けている。欧州もそのような道をたどるのではないか。

政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナ後を生き抜く
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • コロナショック、企業の針路
  • トクを積む習慣
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナ徹底検証<br>日本は第2波に耐えられるか

米国やブラジルでは新型コロナウイルスの感染拡大が続いていますが、日本は感染者も死者も圧倒的に少ない。その理由はいったいどこにあるのでしょうか。政策面、医療面から「第1波」との戦いを検証。「第2波」への適切な備え方を考えます。