「しょせん他人事」描く炎上事件の"リアルな過程" 中島健人演じる弁護士がSNSの誹謗中傷と戦う

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第2話後半から第3話では、きょうだいアーティストユニットによる中学生時代のいじめ動画だとされる映像がネットで拡散されて炎上。しかし、この動画はまったくの別人による動画で事実無根だ。兄の双葉リオ(野村周平)は、誹謗中傷と徹底的に戦うことを決意。拡散した全員を特定しようとし、プロバイダーからの意見照会が拡散者の元に届く。

その拡散者の1人が、会社のPCから中傷コメントを付けてリポストしていた広告代理店の部長(小手伸也)。誹謗中傷した行為は、会社にも家族にもバレて職を失い、家庭での立場はなくなってしまった。

第4話では、保田がネットトラブルに深く関わるようになったある事件が物語のメインに。

店主の柏原麻帆(片平なぎさ)が切り盛りする喫茶店は、スイーツにプラスチック片が混入していたという画像とともに店の電話番号が拡散され、誹謗中傷を受けるように。

情報開示請求を進めていくと、その店のアルバイトがストレスとイライラからやっていたことが判明。店主は、大事になって言い出せなかったという彼の謝罪を受け入れる一方で、やったことへの責任を取らせた。

『しょせん他人ごとですから~とある弁護士の本音の仕事~』 中島健人
『しょせん他人ごとですから ~とある弁護士の本音の仕事~』(写真:番組公式サイトより引用)

その回では、バカッターと呼ばれる事例にも触れられている。ある大学生が居酒屋のアルバイト仲間とその場のノリで撮った、食材にキスする動画が流出し、炎上。アルバイト先から損害賠償を求められた。それだけに終わらず、デジタルタトゥーとして残ることで、就職活動などその後の彼の人生に大きく影響を及ぼすことを痛切に伝えた。

直近の第5話では、10年前に自身が起こしてしまった傷害事件に関するネット記事や、書き込みをネット検索結果から削除したい黒川大樹(浅利陽介)が保田を頼る。保田はネットメディアに記事を削除させるが、当時の事件被害者が加害者となる事故を起こしたことで、10年前の傷害事件も再び掘り起こされてしまった――。

加害者がそろって口にすること

これらのエピソードは、どれも実際に起こりえる話。それぞれのケースは異なるが、加害者たちに共通しているのは「悪気はなかった」「みんなやっている」「自分は悪くない」と口を揃え、加害者の立場で訴訟を起こされるなど想像もしていなかったことだ。

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