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現地ルポ 「脱中国」で飛躍狙うインドのジレンマ 日米の期待をよそに中国と再接近する動きも

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(写真左)建造中の建屋が6棟並ぶ(写真右)鴻海の社名が入った看板(写真:編集部撮影)

「世界の工場」に挑戦

鴻海は全世界のiPhone生産の6割以上を手がけ、そのほとんどは中国大陸で行われている。

しかし、米アップルは2022年に「ゼロコロナ政策」で中国のサプライチェーンが大混乱したのをきっかけに、インドでの生産を拡大させる方針を示してきた。鴻海はすでに同国チェンナイ郊外の工場でiPhoneの生産を始めている。インド政界の実力者、ピユシュ・ゴヤル商工相は23年に「25年までにiPhone生産の25%がインドで行われる」と発言した。インド政府には、iPhoneの生産移転を突破口に、中国から「世界の工場」の地位を奪いたいという思惑がある。日米の政府もそれを後押ししている。

「脱中国」の流れは大きなチャンスだが、その道は平坦ではない。鴻海のインド展開は必ずしも計画どおりには進んでいないようだ。

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