サムスンが繰り出した「指輪型デバイス」の正体 アップルとはひと味違うウェアラブル戦略の狙い

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そして、Galaxy Ringから取得した運動や生体データはスマートフォンの専用アプリに記録され、アプリ側で消費カロリーの算出や、データに基づいた睡眠スコアの算出などが行われる。アプリでは睡眠状態を動物で表現したり、運動量と合わせた身体の状態をエナジースコアという数値で表示してくれる。このあたりはスマートウォッチでも似たような機能を持つ製品が多いが、Galaxy Ringなら睡眠記録の取りこぼしもなく、より正確に健康状態を把握できる。

Galaxy Ringは内側のセンサーで生体データを取得する(筆者撮影)

Galaxy Ringで変わった健康意識

機能の大半はスマートウォッチでもカバーできる。つまり、スマートウォッチがあればスマートリングは不要と考える人もいるだろう。だが、筆者が実際にGalaxy Ringを2週間使って感じたのは「装着することを意識せず生体データを取れること」の重要性だ。

前述したようにGalaxy Ringの充電頻度は1週間に1回程度、充電時間は約2時間。指から外さなければならない機会は非常に少ない。シャワー中もそのままだ。湯船に浸かる際は、さすがにGalaxy Ringをはめた手はお湯に入れないようにしているが、洗顔なども外さず行っている。それゆえ、就寝時に装着し忘れることがないのだ。

その結果、睡眠データを毎日見ることが習慣になった。スマートウォッチだけを使っていた時は、お酒を飲んで帰宅後、着替えながらウォッチを外し、気が付けばそのまま寝落ちし、翌朝起床してから昨晩スマートウォッチを外したままだったことに気付くことがよくあった。飲み会の後の睡眠データこそ確認したいのに、この調子で健康管理への関心が薄れてしまった。

よく運動をする人なら、運動後にスマートウォッチのアプリを見て「今日はどれくらい活動したか」などと結果を見るのは楽しみだろう。同様に、Galaxy Ringなら毎日確実に睡眠量を記録できるので、目覚めた時「昨晩どれくらい眠れたかな」と毎日必ず確認するのが楽しみだ。その体験を毎日続けていけば、健康に対する意識が自然と高まる。実際に筆者はこの2週間で毎日の就寝時間に気を付けるようになり、睡眠が短い時は昼寝をするなど、生活スタイルの改善を意識するようになった。

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