■3日目:重い気分で朝がスタート。昨日感じた筋肉痛も増しています。ランニングシューズを履くことにすら、心理的な抵抗を感じるようになっています。「何で始めちゃったんだろう?」とため息をつきながら、重い足取りで家を出ます。
走りながら見える風景さえ、この苦痛の感覚と結び付いている感じがしてきます。潜在意識の強烈な抵抗にあいながら、意志の力で踏ん張ります。体と気持ちが重いせいか、10キロが果てしない距離のように感じてきます。
でも、「何事も達成するためには頑張らなくてはいけない」と自分に言い聞かせて、無理して走り続けます。意志の力は、もうあまり残っていません。やがて、倒れ込むように帰宅。これから仕事に向かうパワーが、自分の中から出てくる自信もありません。
■そして、4日目:目覚ましが鳴っているのに、布団の中に居続ける状態。ランニングの習慣化の努力は、虚しく3日で途切れました。
現実的ではない目標は続かない
実は、これはかつての、私自身の失敗体験です。
そもそも、この目標設定は、頑張り続けないと達成できないハードルの高いものでした。普段ろくに運動もしないような人間が、毎日10キロ走るというのは、現実的ではありません。自分に鞭を打ち、甘えようとする気持ちに打ち勝てる人間でなければ、達成できない目標です。今から思い返しても、無謀な計画でした。そして、私にはよくない思い込みがありました。
そう、「何事も達成するためには頑張らなくてはいけない」という思い込みが。この思い込みゆえに、「相当頑張ってやっと達成できるような目標設定でないと、効果や意味がない」という思い込みも同時に持っていました。だから、毎日1キロではなく、10キロという設定をしたわけです。
習慣化の計画でこれをやってしまうと、潜在意識の抵抗にあって長続きしません。そして、失敗がたび重なると、自己効力感、「できる感」も、どんどん落ちていく結果になり、不用意に自分を責めてしまうことも少なくありません。
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