中国「空飛ぶクルマ」開発企業、量産工場を建設へ 小鵬匯天、政府系国有企業から約220億円調達

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小鵬匯天が開発中の空飛ぶクルマは、飛行ユニットと地上走行ユニットが別体になった「分離式」の構造を採用している。飛行ユニットは複数のプロペラをモーターで駆動して飛行する電動垂直離着陸機(eVTOL)で、パイロット1名と乗客1名が搭乗可能だ。

飛行ユニットはプロペラを折り畳んで走行ユニットの荷台に収納される(写真は小鵬匯天のウェブサイトより)

一方、地上走行ユニットはレンジエクステンダー型EV(訳注:航続距離を延長するための発電専用エンジンを搭載したEV)のピックアップトラックで、4~5人が乗車できる。飛行ユニットは充電ステーションを兼ねた荷台部分に搭載する。

耐空証明や操縦資格に課題

小鵬匯天は、将来的には空飛ぶクルマを一般消費者に販売することを目指している。しかし現時点では、先行きに不透明な要素が少なくない。

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中でも重要なのが、飛行ユニットの(安全性について航空安全当局のお墨付きをもらう)耐空証明の取得や操縦資格の問題だ。耐空証明の前提となる型式証明の取得については、小鵬匯天の申請を中国民用航空中南地区管理局が3月21日に受理した。だが、その後の進捗は明らかにされていない。

空飛ぶクルマの操縦資格に関しては、どのような飛行免許が必要で、どうすれば取得できるのか、まだはっきりしない。小鵬匯天は「中国民用航空局などの所管部門と協議中」としているが、空飛ぶクルマを一般消費者に販売するハードルはそうとう高いと言えそうだ。

(財新記者:方祖望)
原文の配信は8月5日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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