中国広東省の深圳市が、「空飛ぶクルマ」の関連産業を集積させる「低高度空域経済圏」の建設に向けて動き出した。同市の宝安区政府は7月13日、空飛ぶクルマの開発を手がける億航智能(イーハン)および峰飛航空科技(オートフライト)の2社と、低高度空域経済分野における提携の覚書を交わした。
宝安区には(華南地区のハブ空港の1つである)深圳宝安国際空港があり、深圳市における航空関連産業の集積地となっている。
空飛ぶクルマとは、一般的には電動モーターでプロペラを駆動し、人を乗せて垂直離着陸が可能な飛行機械を指す。イーハンとオートフライトは、その商用化に向けた取り組みで先行する代表的な中国企業だ。
イーハン、オートフライトが進出
イーハンによれば、同社と宝安区政府はイーハンが開発中の空飛ぶクルマ「EH216-S」の商用運航の実現に向けて協力する。
具体的には、宝安区政府がイーハンに対して、深圳市内での部品調達、(工場や研究開発拠点を建設する際の)ファイナンスやリース、(発着場などの)インフラ建設などについて全面的なサポートを提供する。
それを後ろ楯に、イーハンは宝安区内に空飛ぶクルマの組み立て工場、研究開発センター、メンテナンス・サポート拠点などを設置する計画だ。
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